ハンドルミラー
標準のミラーはバイクのフロントフェンダー部についており、視線移動は少なくてよいが、少し遠くて小さく見えるのと、車のミラーにぶつけそうになりがち。すり抜けを考えるとやはりサイドミラーはハンドルマウントがよい。
ハンドルミラーを取り付けるにはいくつかの工程を踏む必要がある。標準のハンドルにはミラー用の取付け穴は無い。なので、その準備が必要。

写真のようにバーハンドル化をすればミラーをハンドルに取り付け易いが、 ハンドルはノーマルのままにする予定なので、簡単にはハンドルミラーを装着できない。
換装キット
ハンドルミラー化を行うためのハンドルミラー換装キットというものが準備されている。これは既存のマスターシリンダーを留めるパーツをミラー穴の開いたものに交換する方法だ。

ただしバーハンドル化されている前提のものとなっており、標準ハンドルには使用不可。しかしよく説明を見ると、「ハンドルカバーの切欠加工が必要です。」との記述があるので、標準ハンドルでも大丈夫そうだ。
ただし記載の通り、ハンドルカバーのぶつかる位置を削る対応にて実施を行う。ナビステーに加え、ミラー用でまたもやハンドルカバーは削られていく。はやくも穴がどんどん開いていくハンドルカバー。 なんだかプラスチックの工作のようになっていく。
ちなみにハンドルミラー換装キットは前のバイクで購入しており、それを取り外してあるので、流用により対応する。 バイク屋ではそのまま使えるよと聞いているので、問題はなさそうだ。

ハンドルミラー換装キットの取付
ハンドルカバーを外し、マスターシリンダーをハンドルに留めているステーのボルトを外す。その前に位置を確認。ハンドルカバー用のネジ受けの鉄板位置がちょうどこのステーの分割位置と一致している。これが目印になりそうだ。
この位置がずれるとマスターシリンダーの傾きが変わってしまう。それによって何がおきるかわからないが、 正しい位置になるように元の状態を把握しておく。

ここで問題発生。ハンドルミラー換装キットをあてがって、ネジを仮止めしようとすると、 なんとねじが届かない。これは困った。そういえばハンドルミラー換装キットにはネジも付属していた。
どうやら標準のネジでは短いのでネジも一緒に交換する必要があったようだ。換装キットのネジは前のバイクに取付けたままなので、 もはや手元には存在しない。困った。

確かにステー部分を比べてみると標準品はネジの頭が入る凹みが出来ており、換装キット側は何もない。 ネジを差し込んでみると、換装キット側はネジの頭が飛び出してしまうので、明らかにネジの刺さりは浅くなってしまう。
ねじが届かないことには取り付けは出来ないので、急遽近くのホームセンターに行き、同様のネジを購入。長さがどれくらいだと正解かがわからなかったので、標準品が20mm程度のため、25mmと30mmを購入してみた。

これでうまくいかないと、ハンドルミラー化計画はあきらめることになる。いや換装キットを買いなおせばいいのか。※実はこのねじが翌年に問題を起こす。

25mmのものでまずは試してみると、ギリギリ届くが2,3回転でいっぱいになるので、噛みあわせが浅い。 30mmにしてみるとおくまでしっかりとねじが入ったのでどうやらこっちが正解のようだ。30mmのねじを使って換装キットを左右とも取付ける。

左右ともにハンドルカバーの鉄板位置で場所あわせが出来るので位置調整に悩むことなく取り付けが完了した。 あとはミラーを取付ければいいのだが、その前にハンドルカバーの加工が必要。
この穴位置にあわせてカバーに穴を開ける予定。 ハンドルカバーを切り取ったほうが早いかもしれないが、現物あわせでどうするか考えてみよう。

ハンドルカバーの加工
ハンドルミラーを標準ハンドルに装着するにはハンドルカバーの加工が必要。思い切った穴あけが必要だが、果たしてうまくいくか。 綺麗に加工しないとかなり不細工になってしまうので、細心の注意が必要だ。
ハンドルにミラーステー穴の装着は出来たので、その穴位置にあたる部分をハンドルカバーにマーキングして穴あけを行う。ノギスとかを持っていないので、何パイの穴を開けたらいいか不明だが、現物あわせで穴を開けていこう。 だいたい直径15mmくらいなんじゃないかな。

まずは4mm程度のドリルでの穴あけ。まだまだな感じ。ここから大きく穴を開けていかなければいけない。 左右とも同様に小さい穴から開始。先はまだ長い。

小さい穴を開けていったんバイクに仮装着。穴位置がうまくセンターを捉えていることを確認できたら、 ここからは本格的!な穴あけ開始。
リーマを突っ込んでグリグリと穴を広げていく。ねじが10mmだとして、そのふちが両脇2mmずつ。 やはり15mm程度の穴は必要なようだ。

綺麗な切れ目になるようにゆっくりとしかし力強くリーマを押し込んで回転させていく。時々バリを除去しながらひたすら穴を広げる。ドリルに刺すタイプのリーマーが欲しい。リーマの上のほうの刃が手に食い込んで痛い。
気合のリーマ作業によりなんとか大きな穴を開けることが出来た。右側がどうも少しセンターを外しているようで、若干手前側が広がるように穴あけを実施。これだけ大きくしてもまだギリギリ。もう少し大きくする必要があるがガバガバだとちょっとかっこ悪いと思い、ギリギリフィットをめざす。穴あけが大変ということもあるんだけど。

ところで穴が大きくなるとリーマも深く刺さっていき持ち手部分が小さくなる。すると力を入れるために刃の部分にピンポイントで力がかかり指が痛い。耐え切れずにホームセンターで作業用手袋を購入。頑丈な手ではないので、守ってやらないともたない。
努力の甲斐あって、なんとかミラーステーが通過できる穴が開いた。穴位置も程よい位置で大きさも申し分ない。ふちも綺麗にカットできているので、知らない人が見れば純正品に見えるかもしれない。なかなかの会心作となった。

標準ミラー撤去
ハンドルカバーの加工が終わり、あとはハンドルミラーを取付けるのみ。そのまえに標準ミラーは取り外さねば。
なんとかハンドルカバーにうまく穴が開き、ミラーステーへのアクセスが可能になった。次は標準ミラーの撤去だ。標準ミラーは外から見ると特に取付けねじが見えない。どうやらカウル内にねじがあるようなので、フロントカウルを外してミラー取付けネジへアクセスする。

フロントカウルを外すとミラーの根元に取付けねじが見える。2つのネジで取り付けされているようだ。 想像通りかなり硬く締めこまれているねじをなんとか緩めて取り外す。
狭い位置なのでめがねレンチがうまく入らず、緩めるのにはかなり苦労した。ネジ頭をなめたら元も子もないのでそれだけはしないように、なんとか処置できた。もう少し工具が必要なのか。あまり工具マニアにはなりたくないのだが。

ネジ緩めに苦労の末、取り外しに成功。左右ともネジは硬いが取り外すことが出来た。特に上側のねじが場所が狭いので苦労する。これを取り付け直すのはこのバイクを売るときかな。
取り外された標準ミラー。前のやつに比べ、折りたたみ機能がついていてかなり機能アップしている。 また全体的に細身となっており、空気抵抗というよりは見た目シャープなイメージを狙ってと思われる。
新たに付けるハンドルミラーは過去のグランドマジェ用なので、少しもっさり感はあるが、使い勝手はいいので、当面これで。とはいえミラー穴はあいているので、今後好きなミラーに付け替えることはいつでも可能だ。

ハンドルミラー装着
ミラー穴にミラーを装着。以前のバイクで使っていたミラーステーに同じミラーを刺すだけなので、ここで問題は生じることなく刺さってくれる。そういえば以前実施したミラーに装着のステー取付けも今後検討しよう。

左右とも取付け完了したハンドルミラー。外側への張り出しも少なくすり抜け時にはハンドルと一緒に気にすればよく、手元に近いのでぶつかるかどうかの感覚もわかりやすい。

そこそこ大き目の鏡面も後ろの状況を視認しやすく、走行の安全に寄与している。唯一近いということで着座位置変更により見え方が変わってしまう。
ゆったり座ったり、背筋を伸ばしたりで頭の位置が変わると反射で見える位置が大きく動くので少しよくないが、その程度はたいした問題ではない。これで安心して走行できそうだ。
前から見た感じも問題なし。そういえば元のミラー穴が残っている。これどうしよう。

ミラーを付け替えたおかげで標準ミラー位置に穴が残っている。いまはミラー用クッションゴムをそのまま取り付けたままの状態。
ワイズギアよりここを埋めるミラーパッドという商品が出ているので、それを使って穴埋めしたい。ちなみにミラーパッドはただのシールっぽい。
メタル系の穴埋めのものも他社製品で出ているが1万近くするので、ちょっと手が出ない。ただの穴埋めなのに。できればこれもポジションランプ化したいので、それはおいおい考えよう。