テールランプLED化(3)

右側不良点灯

久しぶりにテールをあけてみる。たぶん以前LEDを仕込んで以来開けたことはないはず。LEDだから、球切れということはないが、ショートとかして焦げたりしていたらどうしようなどと、いろいろ不安になりつつ、テールを開くと、見た目は何ともない様子。

いや左側のLEDはホットボンドが溶け出していて、大変なことになっている。でも点灯は問題なくできているので(下の方は隠れてしまっているが)とりあえず問題なし。右側は見た目何ともないが、やはり点灯しない。通常のポジション点灯も、ブレーキ時のブレーキ点灯も全くつかない。

ひとまずバイクから取り外して家に持ち帰る。バイク側は特に改造無くソケット接続なので、取り外しは簡単だ。 構造は、ソケット部、点滅制御部、LED点灯部の3部構成。 簡単に見てみるが、焦げているところもなくショートしてしまった形跡はない。何が原因か探るのは骨が折れそうだ。

基盤の裏は防水をかねてホットボンドでフルコーティングされている。耐久性はあがるが調査にはじゃまなので、 ドライヤーで暖めつつ、プラス端子部分からボンドをはがしていく。がっつりとコーティングしてあるので、かなりの手間だ。

とりあえず断線かもしれないので、LED部分に直接12Vをつないでみる。簡単な配線図としては図の上の通りだ。 しかしこれでも点灯しない。やはりLEDが球切れしているのだろうか? ただ、LEDは何個かの直列接続が何列か並列になっているはず。どこか生きている列があればそこだけでも点きそうなものだが、 全くの全滅状態だ。

そこで、先頭にある逆刺し防止のダイオードをショートカットしてバッテリーをつないでみると、見事点灯した。

テスターで導通を調べると、やはりこのダイオードが断線している。こいつが断線したのが原因で点灯しなくなったようだ。しかしなぜダイオードがやられてしまったのか?

考えられるのはなにか大きな突入電流が来てぶっ飛んだのか、サージが来てやられたか、といったところだろう。負荷部分はダイオードで、コイル系ではないから突入電流など考えにくいが、何にせよこいつが原因だった。

原因がわかれば早速修理に取りかかる。問題のあるダイオードはとっとと取り外す。このまま電源直結でもよいが、一応安全のためにダイオードを取り付けておくことにする。 安全のためが、故障の原因になったのだが、しょうがないだろう。

今回は前回の失敗をふまえ、2つのダイオードを使用して 並列接続しておくことにする。1つでも定格が1Aなので十分なのだが、1つが壊れても大丈夫なように保険をかけておく。

取り付け場所はそこそこ広く開いているので、新しいダイオードを2つ並べて接続する。 しっかりと半田付けして点灯確認すると、問題なく点灯する。修理は完了だ。

無事完成したら、バイクへ取り付けてみる。1人での作業だとブレーキレバー操作とランプの確認が難しいので、 ひとまずLEDを後部座席まで引っ張っての動作確認を行う。写真の左がポジション点灯で、右側がブレーキ時の点灯。 どちらも十分に点灯しており、問題無さそうだ。 今回修理部分はホットボンドのコーティングをせずにそのままリリースとなったが、まあ大丈夫だろう。

点灯確認が出来たら、テールランプを納めてふたを閉じる。LEDを押さえるためのテープを準備していないので、 内部でしっかり固定できずにふたを閉じた。初回に比べかなり雑な扱いでの修理となってしまったので、またすぐに不具合が出てしまうかもしれないが それも楽しみの一つとしておこう。

ホットスポット

左側LEDはホットボンドを厚めに塗っていたがそれが災いし熱で流れ出し下側のLEDを覆い隠す状態となっていた。 右側の砲弾型LEDは何も発生していないため、FluxLEDは結構熱を持つのかもしれない。 そのためこちら側のLEDのみホットボンドが溶け出しているのではと思われる。

ひとまずバイクから取り外して家に持ち帰る。あらためて見てみると、かなりのホットボンドが溶け出している。 LEDの4灯ぐらいは完全に覆っている。この状態で点灯を調べてみればよかった。

裏面も当然溶け出しており、一部コードを覆う状態となっている。

とりあえずカッターで削り取ることにする。まずは一番でかいここから。LEDをカットしないように気をつけながら カッターの刃を入れてカットしていく。やわらかいかと思ったが、これだけの大きさだと案外と力をかけないと刃が入らない。 怪我をしないように気をつけねば。

大きな部分は何とかカットできた。後は細かく削り進んで整えていこう。

裏側も同様。侵食されたコードを抜き取り分厚くなった下側のホットボンドをはんだの高さ程度までカットしていく。

細かい部分もカットしていき、なんとかLEDを表面に出すことに成功。

裏面もはんだの高さまでカットして完成。

バイクへの取り付け前に、点灯確認をしておく。
まずは通常状態での点灯状態。特に切れているLEDもなく問題なし。

ブレーキ状態での点灯状態。正面だと直視できないほどまぶしい。横から確認するが、これもLED切れなくすべて点灯している。

なお、裏面についてははんだが一部表面に出ている箇所があり、定電流装置とのショートがあるといけないので、 絶縁用テープを貼り付けておく。粘着力は弱いのではがれてしまわないか心配だが、稼動部でもないし押さえつけられる箇所なので大丈夫だろう。

早速バイクに取り付ける。元に戻っただけなのだが、補修前と比べるとすっきりした。

通常状態での確認。左側は十分明るい。というか右側は砲弾型LEDのため正面から見ないと暗い。 点灯状態は問題なし

ブレーキ状態での確認。かなり明るく光り、これまた問題なし。次の車検もこれで問題なく通るだろう。