壁美人
壁美人という壁掛け器具がある。 壁が石膏ボードなどの場合には、釘やネジが効かないので専用の何かが必要となるのだが、 この壁美人だと、普通のホッチキスで壁に取り付けができて、取り外すときもホッチキスの穴が残るだけでほぼ目立たない。 特に賃貸の家などの場合には便利なシロモノ。

この壁美人のフックに取り付けできる部品を作成すれば、色々活用できるはず。 まずは、この6K金具のカバーとなるものを、3Dプリンタで作ってみよう。

設計
モノは手元にあるので、実際のものをノギスで測りながら、fusion360を使って、カバーを設計する。 複雑な形状ではないので、作成は難しくはない。しかし寸法はきっちり合わせないと、うまくハマらないので、 しっかり測って設計を行う。
そして、実際に印刷してみたのがこちら。そこそこいい出来ではないかと思われる。

白い方が本物で、黒いほうが3Dプリンタで作ったもの。どちらも同じ使用感で、問題ない作り。これは少々簡単だったか。 (実は一回失敗して、2個目なのだが)

これだとただのフタにしかならないので、フックに引っかかる部分を作成したいと思う。 フックの出ている位置は特定できているので、フックの大きさなどから引っかかり部分を作成。 フック部分にしっかりと差し込まれるように、大きさを測定して作成。

いろいろと設計変更を経て、ひとまずフック差し込みチェック部分を作成して印刷。 差し込み加減を見ながら、2個めの完成品がこちら。壁美人のフックがいい感じに差し込まれて引っかかる。 横の壁があることで斜めになること無く、まっすぐ差し込まれて固定される。これでフック引掛け部分は完成。

実践
以前、壁に取り付けようと壁掛けハンガーを購入したのだが、ネジで壁に取り付ける方式となっており、 うちの壁は石膏ボードなので取り付け出来ずに困っていた。

このハンガーを壁美人と3Dプリンタで作る何かで、うまく壁に取り付けられるようにしようと思う。 どのような方式で取り付けようか悩んだが、壁掛けハンガーを左右から保持して支える方式で考えたいと思う。 そこで壁掛けハンガーの側面から差し込んで支えられるようなフックを作成。

これを壁美人のフックに差し込まれる部分を作成して結合。これを左右両方作ればいいはずだ。 とりあえず設計してみて、左右それぞれを作成。ハンガーを支えるフック部分は別途作ってチェック済みなので、 きちんと嵌まるはずだ。

予定通り側面から挿し込むと、ぎりぎり挿し込むことが出来る。幅を10mmとしたが、見るとちょっと不安なサイズ。 20mmくらいにして頑丈にしても良かったかも。まあ帽子や服を数着引っ掛けるだけで、あまり力はかからないので大丈夫だろう。

壁に取り付け
では、実際に壁に取り付けを行う。 まずは壁美人と一緒に壁掛けハンガーを壁にあてがい水平に配置。その位置で壁美人のフックをマスキングテープで貼り付けておく。 ちょうどマスキングテープは3Dプリンタ用にたくさんあるので、使いたい放題だ。

マステで固定したら、そこに壁美人を固定する。透明なプラ板をあてがってホッチキスで壁に固定。 慣れれば簡単というが何故かこの作業は慣れない。ホッチキスの針を1箇所で5本くらい失敗しながら、なんとか固定する。 ここでしっかり固定してやらないと、壁美人のフックが外れてしまい事故になる。

壁美人が壁に固定できたら、あとは3Dプリンタで作成した固定具とともに壁掛けハンガーを取り付ければ完成。 すこし持って動かそうとしてみるが、しっかりと固定されていて、十分な強度はありそう。少々重い服を掛けても大丈夫そうだ。

帽子や服などいろいろと壁に掛けることができてかなり重宝。
