3Dプリンタ ソフト編 Simplify3D V5

3Dプリンター

Simplify3D-V5登場

Simplify3Dだが、2019年4月ごろにV4.1.2が出ているが、それを最後に音沙汰なかったが、2022年12月にV5のアップデートが突然出てきた。 3年の沈黙だったので、かなり良くなったと期待される。

ただ、残念なことに、V4→V5には費用が掛かってしまうようだ。新規購入だと$199(V4だと$149だった)かかる。 ($1=140円としても27,860円)自分がV4購入時は19,440円だった気がする。$1=130円だとそれくらいか。

V4からの更新の場合は$69のようだが、早期更新は$59らしい(10$お得)。 とはいえ、それなりに高い($1=140円としても8,260円)とはいえ良いアプリだし、使い慣れているのもあるため、 更新しようと思う。

購入

少々お高いけど、いろいろと機能アップを期待して、バージョンアップ購入を行う。まずはログイン

ログイン

バージョンアップなので、V4を持っているアカウントで、ログインする。

ログインすると左にメニューがあり、「License Management」にアップグレードがあるので、これを選択する。

現在保持しているV4ライセンスに、アップグレードのリンクが出ているので、これを選択する。

V5へのアップグレードするウイザードが開始されるので、画面に従い進む。

数量選択画面が出るが、V4はひとつしかないし、複数ほしいわけではないので1のまま進む。

確認画面が出る。通常$69のところ、現在は$59と値下げアピールが出ている。 このままカートに投入する。

カート内の画面が表示され、アップグレード権が入っている。このまま購入に進む。

その後、個人情報の登録であったり、クレジットカードの入力を行う。 海外モノの購入のため通常使用のクレカを登録するのは不安があったので、バーチャルカードを用意してそちらで支払いを実施した。 バーチャルカード便利。
支払いが済んだら完了。

ソフトウェアのダウンロードメニューに行くと、V5のダウンロードが可能になっているので、ソフトのダウンロードを行う。

無事、V5のアップグレードとアプリの入手ができた。
ちなみに、ライセンスを見るとV4は消えており、V5のみアップグレード版として表示されていた。 しかしV4アプリはまだ動作できていたので、両バージョンとも動きそうな気がする。

インストール

V5へのアップグレードと、アプリのダウンロードができたので、インストールを行う。 インストーラを起動すると、言語設定があるので、日本語を選択。

あとはウイザードに従い、進めていくだけ。V4の情報は引き継いでくれるようで、 3Dプリンタの機種指定などは行う必要はなかった。

インストールして起動すると、パッと見は今までと同じ雰囲気の画面が起動した。 細かいボタンやアイコンは変わっているので、多少の変化はあるが、大きな機能変更は見当たらないようだ。

その後、5.0.1(2023-01-17)、5.0.2(2023-02-28)、5.1.0(2023-05-03)がリリースされた。
メジャーアップデート後なので、各種不具合修正があって細かいバージョンアップがあったと思われる。

不具合

stlファイル保存のファイル名異常
fusion360で造形して、simplify3Dに送信して、stlファイルに保存すると、ファイル名の拡張子が「.stl」ではなく「.stl)」となってしまい、 なぜか最後にかっこが付与される。当然stlファイルと認識されないため、ファイル名を変更してやらないといけない。 言語をEnglishにすると発生しないので、日本語モードでの問題と思われる。V5.1.0となっても直らないので面倒。

日本語表記が変な箇所あり
日本語モードにすると、各種表記が日本語となるが、変な表示箇所が時々見つかる。 日本語が変というよりは、バグっぽい表示。

OctoPrint連携

Simplify3DがV5になりOctoprint連携ができるようになるらしい。 しかし調べてみても連携方法などは見つからず、どうやればよいか不明。
WiFi内蔵の機種などは直接接続できるようになったりするらしく、OctoPrintもネットワーク越しでつながるような記述があったが、手順不明。

そんななか、過去の記事でOctoprint連携させている記事があった。別にV5じゃなくてもV4でできるようだ。

Simplify3DからOctoPi(OctioPrint)へ連携してアップロードする方法とは?
Octoprint を使用した Simplify3D

設定方法(V4でも可能)

上記の2つ目の記事を見ると、連携する方式としては3パターン存在しており、
1.S3DでスライスされたファイルをPCへ出力し、Octoprintに「ドラッグ アンド ドロップ」する。(これは既に実施中)
2.OctoPrint側でSAMBAを動かし、OctoPrintのファイル置き場を共有させて、直接そこにファイルを書き込む。
3.cUrlコマンドを使用し、S3Dの後処理コマンドにて、スライスされたファイルを転送
というもの。すでに「1」で運用中だが「3」の方式が気になったので試してみる。

方法としては、OctoprintがAPIを持っているので、そこにcUrlでアクセスするという方式らしい。
windowsで動作となるが、WindowsにはcUrlコマンドがない。のだが、2018年のWindows 10 Ver.1803から標準装備されたらしい。 まずはAPIアクセスするためにアクセスキーを入手する。

OctoprintのSettings(上のレンチのアイコンを押す)を開くと、左側メニューに「API」があるのでこれを選ぶと、 APIキーが表示されているので、これをコピーする。更新ボタンを押せばキー値を変更できるようだ。

Octoprintのアクセスキーを入手したら、Simplify3D側の設定を行う。 Simplify3Dを起動したら、左下の「プロセス」を選んで、「プロセス設定を編集」のボタンを押す。

設定の各種タブの中の「スクリプト」を選び、その中のタブから「ポストプロセス」を選択。 デフォルト状態だと、何も書かれていないはず。

そこに以下を記述する。「 [OctoPrintのAPI-KEY]」の部分は先ほど入手したアクセスキーに差し替える。

curl -k -H "X-Api-Key: [OctoPrintのAPI-KEY]" -F "select=true" -F "print=false" -F "file=@[output_filepath]" "http://octopi.local/api/files/local" {STRIP "; postProcessing"}

これで、gcodeファイルを保存完了と同時に、gcodeファイルがOctoPrintに送信される。

使ってみると、かなり便利。OctoPrintは、ファイルのドラッグ&ドロップ対応していたので、いままではgcodeファイル保存して、 それをOctoPrintにドラッグ&ドロップで放り込んでいたが、この設定をしておけば、ファイル保存したらすでにOctoPrintに登録されている。

「select=true」の設定にしているので、ファイル送信後、即選択といった動作となる。なのでファイル保存後OctoPrintをみると、 すでにこのファイルが選択状態なので、即時印刷が可能。
すでにOctoprintが印刷動作中に送信してみると、勝手に選択が変更されることはなく、印刷中だったらそのままファイルが増えるだけだった。素晴らしい。

もう一つパラメータで「print=false」があるが、こちらは即時印刷開始設定。これはうちのプリンタがプレヒートが必要で、 即時印刷できないため、falseとしてある。

ものすごく便利な機能なのだが、もっと早くに知りたかった。

評判

その後のほかのブログなどでV5の評判を見てみると、ボロボロ。みんな大型メジャーバージョンアップで追加料金まで取られるので期待は大きかったと思われるが、実際は大した機能アップはなく、肩透かしな内容で残念。

実際自分もインターフェースの変更が変わったあたりは、使い慣れていたのがあるためか新しいものは使いづらい。結局V5に変わってからの新機能の恩恵は何も受けておらず、V4を使い続けても良かった状態。

さらには、サポート作成が良かったV4だが、ほかの無償スライサーも機能アップしていて同等もしくはそれ以上の機能となっているようで、有償ソフトのSimplify3Dが負けているような状況らしい。

Simplify3Dばかり使用してきているので、ほかのアプリの状況を知らないが、かなり進化しているようだ。

Simplify3Dは無償アプリとは違い、有償アプリなのでそれなりの資金があるからしっかり開発できるはずなのに、残念だ。今後のV6はもう手を出さないだろう。いやその前にこの会社がつぶれそうな気がするな。

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