遭遇
2006年、冬の都内を走行中に不思議なものを見た。信号待ちで隣の車線に止まったビッグスクーター(マジェ)のライダーには膝掛けのようなものがかかっていた。
それは少し厚めな生地でカウルの前の方からロープを渡して固定され、まさに膝掛けとしてライダーの足を覆っている。信号待ちなので停車しており、その膝掛けの裾からは足が飛び出しバイクを支えている。そして信号が変わると膝掛けの中に足を引っ込め走り出す。ヤバイあれは絶対暖かい。
ハンドルカバーもそうだったが走行風が当たらなければ、かなり暖かい。というか冷えにくいのだ。すげー欲しいと思いバイク屋を探し店員に聞くが、どうやらそんな商品はないらしい。どこに売ってるんだ!
発見
2007年暮れ、ネットを見ているとレッグカバーなるものを発見。よく調べてみるとどうも以前遭遇したバイク膝掛けは これのようだ。イタリア製らしく、数社あるような実際には1社のようなよくわからないが、webのコメントを見る限りイタリアでは膝掛けはメジャーらしい。向こうは日本より寒いのだろう。

早速購入を企てるが、せっかくのネット購入なので安く売っているところを探そうとするが、案外どこも取り扱っていない。
たしかにNAPSや2りんかんでも売ってなかったので、日本ではあまり需要がないようだ。じつは危ないからと規制があるかも。
とりあえずちょい安で売っていたwebikeで購入することにした。ここは取扱商品も多く、広告もよく出しているようでそこそこ大手らしいが、商品説明はどこかのコピーだったり、そこかしこに責任をとらないための注意書きが多かったり、問い合わせのリンクがすごく難しいところにあったりと、かなりヤバそうなところである。問題が起きたときの対応はかなり駄目っぽいことは覚悟が必要だ。 ちなみに似たようなネットショップ大手amazonも大嫌いだ。

とはいえ、選択肢が少ないので今回はだめもとで注文を出す。到着は1週間後の予定らしい。
一番の不安はサイズだ。T-MAX用サイズはわからなかったが、フォルツァやスカブーが書いてあったので、それと一緒にした。たぶん大丈夫なはずだ。もし駄目だったときでも当然交換は不可能だろう。というかそういうことが書いてあった。 (サイズは自分で調べろ!と。)

といううちに、商品到着。無駄にでかい箱で届いたが、開けてみるとレッグカバーは専用の入れ物(ちゃちいバッグだが重要) に入っていた。あわせてオプションのふかふかファーも入っていた。

さっそく、中を開けてみてみる。なるほど膝上と左右をガードするのね。前部分の取り付けなどはすべて紐で何とかするようだ。
走行中にとれると大変だからしっかり取り付けられると良いのだが、そのあたりは実際取り付けて練習走行してみないとわからないな。
膝の上に来る部分はキルティングになっていて、暖かそうだ。どうやらここは取り外せるらしいが、たぶん付けっぱなしだろう。 というかこの位置にはさらにふかふかファーが取り付けられる予定だ。

これがふかふかファーだ。毛足の長い起毛ライナーということらしい。高級な肌触りではないが、確かに暖かそうだ。実際に使用してみてどれぐらい効果があるのか楽しみだ。

まずはイメージをつかむためにレッグカバーをバイクにかぶせてみる。まだ取り付けを行っていないが、感じはわかった。たしかに膝掛けだ。
ここから各種ひもをバイクにロックしていくことで、カバーを固定していく。しっかり固定しないと危険なことになってしまうので、要注意だ。

まずは一番上の部分のひもをカウルの前を通して装着する。でも後でこれが失敗だったことに気づく。 というのは、スピードを出したらあっさりこの紐がはずれてしまったのだ。この1本が取れた程度では何ともなかったのでよかったが、 もう少しうまい留め方をしなければいけなかった。

うえが終わったら最下部を留める。カウルの下の方の継ぎ目に引っかけるようにして両サイドから紐を留めた。

次に真ん中を留める。このひもでカバーが前方カウルと一体化するはずだ。ズレやしないかが不安だが、 とりあえずしっかり留めておく。

サイドの下の方に2本紐があるので、これをカウルに留めていく。ここをしっかり留めて隙間を作らないことで、前方からの冷気の進入を防ぐことができる。 なので無駄に紐が多い。きっちり留めて隙間を作らせないようにした。

とりあえず前方方向が完成。というかバイクへの取り付けは前方部分だけなので、取り付けが完成した。各ひもを引っ張り最終的にがっちり留めて、余った紐の処理をしておけば完成だ。

取り付け後に、起毛レイヤーを取り付けてないことに気がついた。あわてて取り付けようとするがカバーがあまり自由が効かなくなっているので、取り付けにくい。
見えない部分に腕を伸ばしてしわにならないように、ベルクロをくっつけていく。最初に付けておくべきだったが、いまさら全ての紐を取り外してやり直すのはおっくうなので、何とかごまかした。

そういえばなにかベルトのようなものが余っている。説明書を読むと、サイドのポケットに入れておき、レッグカバーがふにゃりとならないように芯として使うもののようだ。 ちょうど空いている溝に潜り込ませておく。たしかにこれをいれることで、レッグカバーがしっかりした。

ハンドルのすぐ下のあたりには、レッグカバーに蓋付きの穴が空いている。ひらくとだいたいキーの位置になっている。 T-MAX専用ではないので、穴の位置はアバウトだ。そこそこ大きな穴で手がもぐりこませられるので、特に問題はなさそうだ。 たしかにキー用の穴がないとエンジンをかけたり切ったりが大変だ。

センタースタンドを立てて、レッグカバーの具合を確かめてみる。足の部分も前方はきっちり留められているので、 足を出すことはできないが、真下方向は足を出すことができる。前方に足を投げ出すような乗り方だと足が出せなくなるので、正しい姿勢で乗る必要がありそうだ。とはいえ、足を出すのにカバーは結構抵抗があるので、危険時でもとっさに足が出せるように、 練習して慣れておく必要がありそうだ。

膝掛け部分はこんな感じで、おなかまでカバーが届く。さらに腹をカバーする部分があるが、 ポーチなどがじゃまで使えない。その他いくつかの装備があるようなので、いろいろ試してみよう。
