ペンギン
thingiverseを見ていたら、可愛らしいペンギンがあったので、作ってみたいと思いチャレンジしてみる。
Cute 3D Printable Penguin/Baby Penguin with Drawer Organizer Secret Compartment@thingiverse

ダウンロードして、スライサーにかけるとやたらと、どデカイ!。どうやら300mmサイズなようだ。 150mmがMaxなX-ONE2では印刷不可能。色々はみ出た巨大ペンギンとなっていた。

なのでスライサー側で縮小をかけて、40%にすると120mmサイズになったので、これで印刷を行うことに。

印刷
スライサーの見積もりでは10時間ほどかかるらしく、実際には12時間ぐらいになりそうなので、朝仕掛けて仕事に向かい、 帰ったら出来ていることを願ってみた。途中経過は気が向いたら見て。と嫁にお願いしていたところ、途中経過の写真がLINEされた。

午前中はまだまだ、腹の部分で初っ端といった感じなのだが、続報にて困ったお知らせが。よく見ると右側の手の辺りが変だとのこと。 アップの写真も送られてきたので見てみると、たしかに失敗している。

どうも、手は地面に接触していないので、サポート材が作られるのだが、左側と比べるとサポート材だったらしいものが後ろに転がっている。 何かの拍子にサポート材が倒れてしまい、ペンギンの左手は空中で作成を開始した様子。なのでスパゲッティー出現している。 しかし体とくっつく辺りからは体に支えられて、奇跡的に手が作られて復活しているようだ。失敗といえば失敗なのだが、 案外ごまかしの効きそうな失敗状況で、この上側には影響が出にくそうであり、とりあえずこのまま進めてみることに。
昼過ぎには身体部分から頭に差し掛かる状況まで進んでいた。夕方には終わるはずだ。

夕方家に帰ると、ペンギンボディは完成していた。octoprintをみると、10分前くらいに終了していたようなので、 だいたい12時間かかっていたようだ。なかなかの大作だ。そうなると左手の失敗部分が痛い。もう一回作るのはちょっと大変。

ペンギンらしく手が短くすぐボディにくっついていたとはいえ、だいぶ空中での作成だったのだが、そこそこうまく出来上がっており、 何層か出来たらその上は問題なし。サポート材倒壊のアクシデントにしてはよく頑張ったと、これを見ると何か特別に愛着が。

お腹の中や顔の周りのゴツゴツはすべてサポート材で取り除くもの。ここには別の造形物が取り付けられることになるので、中空なのだ。ゴッついサポート材なのだが、わりと簡単に除去可能。Simplify3Dというソフトのおかげだ。

次は顔部分を作成する。thingiverseでの写真からすると、白いフィラメントで作るべきなのだが、白のフィラメントは持ってないので、 オレンジを使用してみる。ちょっと酔ったペンギンになりそうだ。顔部分も本体同様40%に小さくして、同比率で作成。 これできちんとフィットするはず。

サポート材を取り除いたペンギンボディと顔部分。これらをくっつければ良い。うまくハマるといいけど。

顔の作成は早く終わったので、合わせて鼻、いやくちばしか。も作っておく。 でも写真は失敗作。ついつい忘れて40%に縮小するのを忘れた。本体にくっつけてみようと思ったらやけに大きくて、 あれ?鼻?くちばし?もしかしてトサカ?とちょっと焦った。

さて、お腹部分もなかなかの大物なので、別の日の昼間に印刷実施。本体ほどの時間はかからないが、 スライサーからは4時間との見積もり。5時間位は掛かりそうだ。 印刷を仕掛けて夕方帰ってくると、こちらは大きな問題もなく完成。造形としては楽な形だ。

これで、部品は勢揃い。都合3日かけて印刷完成。取り付け実施しよう。
組み立て
では、部品の組み立て開始。

顔部分を本体にはめ込めば顔の完成。と書くと簡単だが、実際にはかなり手間がかかった。 最初は全然ハマらず、失敗かと思ったが、よく見ると印刷の下側部分が少しダレ気味。サポート材はあったがやはり重力でタレるようなので、 目の下側や顔の上側、といった部分をヤスリがけしてすこし削る。微調整作業にかなりの時間を費やして、なんとかきれいにハマるようになった。 無理にはめ込み細い棒だけの目が折れたら大惨事。また印刷し直しだ。慎重に作業してなんとかうまく出来た。

おなか部分は顔のようには苦労すること無く無調整で装着。

いよいよ最後に鼻(くちばし)の取り付け。これは何か挿し込むと思いきや、何もなくくっつけるだけのようなので、 アクリサンデーでくっつけてみる。これなら接着剤は透明だし綺麗にくっつくかな。でもなんか簡単に取れちゃいそうだな。 優しく扱ってやらなきゃ。

完成したペンギン。だいぶ飲み過ぎ感はあるけど、でも青とオレンジはそれぞれ色が映えてきれい。

おなかは小物入れとして引き出し可能。サイズ感として100円入れてみた。ある程度の小物は入りそうだ。

改造
(2017/10/21)さて、完成した小物入れペンギンなのだが、小物入れとなるお腹が簡単に開きすぎる。何も引っかかりなど無いため、 スカスカになっており、ちょっと持ち上げて斜めになるとお腹がポロッと飛び出してしまう。 何かカチッと引っ掛かりが欲しいと思い、何かできないか悩んだところ、 ドアクリップ改造 で購入した磁石を発見。

これをうまく埋め込んでやれば、磁石は強力だしうまく引っかかってくれるのでは? ということで加工開始。ボディ部とおなかのトレイ部にそれぞれ磁石を配置しようと思う。まずはボディ部に穴あけ実施。 磁石は6mm直径で3mmの厚み。ドリルで貫通ではなく3mmの深さまで穴を掘る。

少し穴を開けると、すぐにインフィル(中埋め)部分となる。ここはハニカムにしたので、ドリルの歯がうまく引っかからない。 途中からはリューターでドリルのバリとインフィルを削りながら深さを確保。なんとなくいい感じになったので、磁石を埋め込む。 無理に埋め込んで入った感じなので、簡単に抜けなくていいかも。

次はおなか側。まずは穴あけ位置の確認。この位置がずれてはとどまる位置がずれてしまうので、キチンと上下を揃えておく。

位置が決まったら穴あけ開始。こちらもすぐにインフィルに到達するので、そこまではドリルで穴あけを行い、 それから先はリューターで頑張る。なんだかドリルで開けた穴から見えるハニカムが蜂の巣を壊す時と似ている。

穴が空き、良い深さを確保できたら、もう一つ磁石を取り付け。裏表を間違えると逆に反発してしまうので、 向きを確認して取り付ける。

100均(実際には200円)とはいえ、超強力はダテではなく、そのままくっつけたら、磁石がくっついてしまい、 埋め込んだところから飛び出してしまった。ちょっと防御は必要なようだ。ちょうどマステがいっぱいあるからこれでマスクしてやろう。 マステは薄く、小物入れのスライドに影響はなく、それなりに表面は滑りやすく、ちょうどよい。 そして磁石が重なるとピタッと引っかかり、位置合わせをしっかりしたので、いい場所で固定される。かなりいいものが出来た。

程よい引っ掛かりで簡単にお腹は開かず、いい感じの小物入れが出来た。オレンジの顔もすぐに見慣れて可愛く見える。 よく見ると片方短い手も、経緯を考えると逆に愛着でいっぱいだ。なかなか良いものが出来た。 3Dプリンタと一緒に飾っておこう。