壁美人もどき
壁美人を利用した道具の作成に成功したのだが、そもそもそこそこ硬いプラスチックを、 ホッチキスで壁に打ち付けて固定している壁美人なので、 同様に3Dプリンタで出力した薄い面なら、同様にホッチキスで壁に打ち付け出来るのではないかと思う。 ということでやってみると、ホッチキスはそこそこ貫通可能。1層(0.2mm)だと面が弱い。3層(0.6mm)だとちょっと厚く、厳しめ。 2層の面が良さそう。でもホッチキスエリアだけの最低限の面にしないと、強度はあまりない。
ということで、壁に棚を取り付ける棚受けを設計してみて、作ってみる。 その場で考えながら、勢いで作ってみた。左側の壁に打ち付ける面に2箇所のホッチキス面。 棚側の面には、ネジ止め用の面取りした穴を用意。 ささえとして、斜めの棒を左右両側に入れてみた。ネジ止めが出来るようにネジの真上にはかからないようにしている。 2.7mmの木ネジがあるので、それを使う予定。棚に使うのは100均の板。

では、これで印刷を実施。左右用に2個印刷。壁に取り付けてみよう。

ブリム付きで印刷。2層しかないホッチキス留めエリアはかなり薄い。ブリムは1層だが、それと同じくらいだ。
壁面
壁の適当な位置に3Dプリンタで作成した棚受けをまずはテープで仮固定。

そして、ホッチキスを使いホッチキス打ちつけ面にホッチキスの針を打ち込む。うまく貫通して壁に刺さった。 棚受けの壁への固定はうまくいきそうだ。

失敗
うまく壁に打ち付けることが出来て、壁美人もどき作成としては成功。しかし棚受けとしては失敗した。 この棚受けには、強度不足の箇所があり、棚が固定されず棚の上にものを置くと、こぼれ落ちてくる。
というのも、ホチキス留めの箇所のすぐ上が曲がり、棚受けアングルが、前側にお辞儀してしまう。 そのため棚は手前側に斜めとなり、上に載せたものは滑り落ちてくるのだ。 斜めの支えはホチキスエリアには届いてないので、 関係ないところが強化されており、重要なところは強度不足だった。 なんとなく雰囲気で作ってみたが、強度設計って難しい。

では、弱かったところを補強する形で再設計。失敗したら作り直せばいいのだ。 壁取り付け側が曲がってしまったので、この部分が曲がらないように強化する。具体的には真ん中に太い箇所を下まで作り、 縦に一本心を通す。これで簡単に曲がることはないだろう。また斜めの支えはその芯を支えるように通す。

ホチキス留めエリアは左右に分散させて、棚とのネジ止め穴も真ん中が支えで使えなくなったので、横に寄せてみた。 ではこれで印刷してみよう。

新旧比較してみると、支えの斜め棒は太くなるべく端同士をつなぐようになっており、 またホチキスエリアを分断して真ん中に太い箇所が通っている。これで直角部分と斜めの支え部分がしっかり支え合うはずだ。

壁に取り付け
では取り付け実施。まずは棚への取り付けから実施してみる。棚受けを取り付けるときは棚からと、壁からでは、 どっちが先だとやりやすいんだろう。よくわからない。ネジ位置は前回と変わってないので、棚に開いている前回のネジ穴をそのまま利用。 空回りすること無くしっかりネジが噛み付いた。

では、棚を壁にあてがい、水平を取ったら一旦テープで仮止め。その状態で棚受けをホッチキスで壁に本固定する。 本家壁美人のホッチキス留めは表面がツルツルでホッチキスの刃が入りづらくよく失敗するのだが、3Dプリンタで出力したものは、 積層後のギザギザがうまく引っかかり、刃が刺さりやすい。本家よりいいかも。

左右ともホッチキスで止めたら、完了。そう言えば前回の棚受けを外した後の、ホッチキス穴は目立たず、 かなりしっかり探さないと見つからないレベル。取り外し後も壁が痛まず、さすが壁美人(もどき)。
100均の水平器を信じるならば、棚はしっかり水平に取り付け出来た。奥行方向が少し斜めなのだが、 棚受けのネジを調整して水平に近づけた。これでバッチリ。

この棚は、カラーサンプルとして印刷出力したテスト用の船を飾る用。色味チェックとして並べておく。

壮観!